今日の朝、庭の野菜に水をやっていたら、数日前からいたシオカラトンボ君が、目の前にきてすぐ近くの枯れ木の先にこちらを見て止まった。
彼と目が合って、おはよう!と声をかけると、シオカラトンボ君は頷き(私にはそう見えた。)、すぐさま飛んで来た黄色いトンボのあとを追いかけ、ペアリングをして、先ほど止まった棒の先に静止したのである。
先日生まれたトンボとペアリングだ!

嬉しくなって、ipadを取りに家の中に戻った。
黒いトンボと黄色いトンボ。違う種類のトンボでペアリングしている!
ちょっと待って!そんなトンボの国際結婚なんて、うそでしょう!
そこで、トンボについて調べてみると、シオカラトンボのメスはムギワラトンボと言って黄色い身体をしていることがわかった。
オスとメスで呼び名が違うなんて。驚きですね。
ではもしかすると、先日メダカを飼っている発泡スチロールの箱から生まれたトンボはサナエトンボではなく、
ムギワラトンボだった可能性がある。

または今日のシオカラトンボ君のお相手は別のトンボであることも考えられる。
ペアリングが終わると、メスは庭の中にある水槽の中に腹を部分を何度も水面に打ち付けて卵を産みつける動作を繰り返した。
シオカラトンボ君はその動作をすぐ上を一緒に飛んで、ホバーリングしながら見守っている。
調べた物にも同じように説明してあった。
この行動はシオカラトンボの特性らしく他のトンボはオスメス連結したまま、水面を腹部で何度も
叩くように産卵したり、水辺に卵をばらまくものもいる。オニヤンマなどはメス単独で、水底の泥に産卵すると言う。
トンボは、古くから親しまれ、田んぼの畦道だったり、野原だったり様々なところで見かけることができた。
しかし、近年では水回りの激しい環境の変化により、絶滅危惧種に指定されているトンボもいるくらいだ、
親しみ深い、トンボがいつのまにか人間のエゴにより少なくなっていくのはとても罪深いことである。
トンボはホタルと並び水環境の影響を受けやすい動物である。
以前、春先にメダカを探しに自分の住む町のすべての川を探し回ったことがあった。私の住む町は東北の地方都市で、山も海もある。山にはダムもいくつかある。山深い所もたくさんあるのである。

しかしどんな人など来ないであろう山奥でもメダカはいないのである。すべての川がご丁寧に川底をコンクリートで固められてあったのだ。こんなんじゃメダカはおろかオタマジャクシだってすめないんじゃないか!
そこにいたのは、ザリガニとドジョウのみであった。なんてことをしてくれたんだ!
このときの落胆はなかった。治水かなにか知らないが、自然の本質を全然考えてくれていないじゃないか!
行政に対して腹が立つと同時に、自分の無関心に対しても腹が立ったのである。
今や絶滅危惧種となったメダカ、人が守らなければ絶滅してしまう程になってしまったことを考えるに、今更ながら自分も含め人間の愚かさを感ぜずにはいられない。
もっと多くの生物が住める環境作り、しかも自然界の調和を守っての保護活動。
最近テレビでも問題視して、番組のテーマになったりもした。
我が家にいつも来ているシオカラトンボ君、君は今年までの命だろうが、命の連鎖はずっと続いていくからね。来年もトンボが我が家から生まれるようにほんの少しの気遣いをしていこうと決心したのである。
その後シオカラトンボ君は何度か我が家の庭に戻ってきたが、8月の最終週にはすっかり姿を見せなくなった。
少しだけ寂しくなったが、彼の遺伝子が残っているであろう庭の水たまりを大切に守っていこうと思った。
もうすぐ秋である。

